イオン化傾向という言葉をご存知でしょうか?イオン化傾向とは金属元素が陽イオンになり易さを示したもので、高校化学で「かそうかなまああてにすんなひどすぎるしゃっきん」で覚えたひとも多いでしょう。
下の順列は、金属元素のイオン化傾向を示しております。
Li, K, Ca, Na , Mg , Al, Zn, Cr, Fe , Ni , Sn, Pb , ( H ) , Cu , Hg , Ag , Pt , Au
イオン化傾向は陽イオンへのなりやすさを示しています。つまり、左に行けば行くほど陽イオンになりやすいことを示しております。別の言葉で言い換えると左に行けば行くほどサビやすいということになります。クロムの位置に違和感がある気がしませんか?
そうです。クロム(Cr)は鉄(Fe)よりイオン化傾向が大きい、つまり、サビやすいことになります。鉄よりサビやすいクロムを鉄の上にめっきしても意味があるのか?
この答は、クロムの酸化皮膜にあります。クロムは酸素と反応しやすく、クロムの表面には大気中の酸素とクロムが反応して生成された緻密な酸化皮膜に覆われております。この酸化皮膜は非常に強固であるため、クロム自体の耐食性は非常に強くなります。
故に、鉄よりイオン化傾向が大きいクロムであっても、実際には鉄よりも腐食しにくくなります。