六価クロム化合物は、環境や人体に大きな影響を及ぼすと言われています。
人体への影響としては、主に皮膚障害と呼吸器への障害、発がん性が挙げられます。
6価クロム暴露による健康被害の例
- 潰瘍
6価クロムと皮膚が接触すると、潰瘍を作ります。症状は、慢性的な接触で徐々に進行していきます。 - アレルギー性の皮膚炎
- 鼻中隔穿孔
6価クロムを含むミスト(霧)を慢性的に吸い続けていると、鼻中隔(2つの鼻の穴を隔てる壁)に潰瘍ができ、ひどいと穴が開いてしまいます。
クロムめっき屋の代表的な職業病であり、穴が開いて一人前と言われる時代もありました。 - 肺がん
六価クロムは、国際がん研究機関(IARC)により、グループ 1(人に対して発がん性がある)に分類されています。日本でも、クロム酸製造従業者における肺がんが、職業がんとして認定されています。
作業者の安全を守るための工夫
- 排風機
クロムめっき時には、めっきと同時に水素や酸素が発生します。酸素や水素による気泡が液面ではじける際に、めっき液がミストとなって飛散します。
液面付近に強力な換気扇のようなもの取り付けることで、作業者がミストを吸入しないようにしています。 - ミスト抑制剤
めっき液に、界面活性剤などのミスト抑制剤を加える場合もあります。添加によってめっき液の表面張力が低下し、ミストが出にくくなります。 - 保護具の着用
めっき作業の際には、保護めがね、保護衣、手袋やマスク等の保護具を着用します。