皆さんは「錯体」といった言葉をお聞きしたことはありますか?
なんとなく聞いたことがある方もおられるかと思いますが、この「錯体」と呼ばれるものはめっきにおいても重要な役割を果たします。
そこで、今回は「錯体」についてお話しするためには欠かせない、化学結合の話題を取り上げようと思います。
化学結合は一般的なものですと、①共有結合、②イオン結合、③金属結合の3種類が良く知られています。金属結合は今回関係ありませんので、①と②について説明をします。
①共有結合
原子が互いの電子を電気軌道ごと共有してできる結合を共有結合と呼びます。一般に分子と呼ばれるものはこの共有結合で作られ、極めて強固な結合になります。

②イオン結合
イオン結合は、ナトリウム(Na)など陽イオンになりやすい原子から、塩素(Cl)など陰イオンになりやすい原子に電子が移動します。それにより、それぞれ+と-に荷電します。この状態で静電気力で互いに引き合い結合します。

そして、「錯体」は上記の2つとは少し違う[配位結合]と呼ばれる結合が重要になります。概要は以下の通りです。
③配位結合
この結合は、左図のように結合の片方は電子を提供せず、もう片方から一方的に電子を提供する形で結合します。この時形成される結合は、共有結合と見分けがつかなくなるため、配位共有結合とも呼ばれます。一般に錯体はこの結合により作られます。
