金属材料は種類が多いので、発注の際などには記号で示すことが多いです。この記号にはどうやって決まるのでしょうか?非鉄金属、炭素鋼などの例外は多々ありますが、今回は鉄鋼材の基本を紹介します。
★金属材料記号は3部分で構成されている
例 SS400、SK95、SUS304
(1)材質 | (2)規格名 or 製品名 | (3) 種類 |
S | S | 400 |
鋼 | 一般構造用圧延材 | 引張強さ400 N/m2以上 |
S | K | 95 |
鋼 | 工具鋼 | 炭素含有量[%]×100 |
S | US | 304 |
鋼 | ステンレス鋼 | 種類番号 |
(1) 材料を示す記号の例
S 鉄鋼(Steel)
A アルミニウム(Alminium)
F 鉄(Ferrum) ※炭素を含む鉄合金に用いられる
C 銅(Copper) ※鋳鉄や添加剤を含む合金などに用いられる
W タングステン(Wolfram)
(2) 規格名or 製品名を表す記号の例
S 一般構造用圧延材(Structual)
US ステンレス鋼(Special Use Stainless)
C 鋳造品(Casting)
F 鍛造品(Forging)
PC 冷間圧延鋼板(Plate Cold)
UJ 軸受け(ローマ字、Use Jikuuke)
TP 圧力配管用管(Tubing Pressure)
F 鍛造(Forging)
(3)種類
数字やアルファベット、その組み合わせで示されますが、材質や規格のように共通のルールはありません。例のように、SK材では数字が最低引張強さを示します。一方、SUS材などでは含有成分等による分類で数字が当てられています。この種類によって、成分の割合や形状、硬さ、製造方法などが定められています。
★記号はJIS規格に定められている
これらの記号は、JISが定めています。JISの鉄鋼部門G、分類番号03~05(JIS G 03…~JIS G 05…)が参考になります。JISハンドブックの目次を見るのもオススメです。