めっきを処理する上で膜厚はとても重要な品質項目の1つです。
品物にめっき処理した場合、析出しためっき膜厚はめっき前後の寸法差で算出するか、各種膜厚計を用いて測定します。
膜厚計としては、渦電流式膜厚計、電磁式膜厚計、蛍光X線等が使われます。
これらの手法では、測定部分の膜厚が分かります。
めっき試験でサンプル板にめっき処理する場合、めっき前後の重量差からめっきの析出量を求めることがあります。
析出しためっき重量を膜厚に換算するには、析出した金属の密度、めっきが析出した面積の情報が必要です。
表1に、代表的なめっきの金属の密度をまとめます。
この方法では、まず単位面積当たりのめっき析出量( Pw [g/m2] )を求めます。
析出しためっき膜厚( t [µm] )は次の式で求めます。
例)10cm×5cmの鉄板にクロムめっきを処理しました。
めっき前の鉄板の重量は25.7655gで、めっき後は27.1555gでした。
さて、何µmの膜厚のクロムめっきが析出したでしょうか?
答)約38µmのクロムめっき
めっき前後の重量差から求めためっき膜厚は、めっき面に対する平均膜厚であることに注意が必要です。